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2024年10月

新紙幣の発行と税金の関係。新紙幣発行には裏目的がある!

2024年10月15日

こんにちは。名古屋市緑区の税理士 米津晋次です。

2024年7月3日から新しいお札が出回るようになりました。
20年振りの新札発行ですね。

最近は現金で払うことが少なくなり、ATMで現金を下ろすときも、銀行のATMではなく、店舗にあるイオン銀行のATMを使うことが多いため、なかなか新札を手にすることができませんでした。

それでも3ヶ月ほど経ちましたので、新札がやっと自分の財布にも入るようになってきました。



(引用:国立印刷局)

新札発行の目的


紙幣の偽造防止


 新紙幣発行の目的のひとつに紙幣の偽造防止があります。
 今回も3Dホログラムなど、最新の技術が使用されています。

 まずは、お札の肖像部分などの主な図柄は、凹版印刷という印刷方式が使われています。
 額面数字や識別マークには、特にインキを高く盛り上げる「深凹版印刷」が使われ、触るとざらざらした感じになっています。

 また、従来の「すき入れ」に加えて、新たに高精細なすき入れ模様が採用されています。
 「すき入れ」とは、紙を透かして見たときに現れる模様,あるいはそのように加工することです。
 今回の新札では、肖像の周囲に、緻密な画線で構成した連続模様が施されています。

 そして、3Dホログラムです。ストライプ型のホログラムが新たに採用されました。3Dで表現された肖像が回転する最先端技術が用いられています。
 この技術の銀行券への採用は世界初だそうです。

 → 3Dで見る偽造防止技術(国立印刷局)



タンス預金のあぶり出し


 また、新紙幣発行の裏目的としては「タンス預金のあぶり出し」が考えられます。
 第一生命経済研究所「Economic Trends」の試算によると、2023年12月末のタンス預金は59.4兆円もあるそうです。

 旧札の流通が少なくなると、タンス預金を新札に交換したくなるのが心情です。
 しかし、多額のお金を金融機関で交換すると、そこに記録が残って税務署などに財産が把握されることにもなります。

 タンス預金が、もともと誰のものか、どの収入から貯められたかによって税務署の対応は変わります。

 例えば、ある家族に相続が発生した場合、被相続人(亡くなった人)の生前の収入からすると、3億円ほどの財産があってしかるべきだと国税庁のKSKシステムが予想したのに対し、申告書には1億円と記載されていたとします。
 被相続人が生前に使ったのか、またはタンス預金などで2億円ほど隠し持っているのか。それを確かめるために税務調査官が真実を追求する流れとなります。

 タンス預金が本人のものでも、本人の収入より多くのタンス預金があれば、それはどこから来たお金なのか、ということになります。

 不動産や金の売却収入を申告していない、贈与を受けたが申告していないなどの疑いがかかることになります。

 個人事業主の場合には、売上を申告しなかった脱税の疑いももたれることになります。


 なお、一般社団法人全国銀行協会では、いわゆるマネーロンダリング(資金洗浄)を防止することを目的として、犯罪収益移転防止法に関連して、200万円を超える現金の受け払いをする際には、氏名や住居、生年月日などの確認をすると定めています。


【投稿者:税理士 米津晋次
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