《コラム》消費税増税前の駆け込み購入注意点(個人編)
こんにちは。税理士の米津晋次です。
いよいよ消費税率アップまで1週間を切りましたね。
駆け込み購入をもう済ませた方も多いかと思いますが、
次の土曜日(3/29)、日曜日(3/30)に予定している方もみえるかもしれません。
また、1年半後には10%への再度の増税も待っていますので、
駆け込み購入をする際に注意点について再度確認しましょう。
(1)消費税がかかるものか
そもそも消費税がかからないものは、消費税率アップは関係ありません。
そのようなものをいくら駆け込み購入しても効果は全くありません。
次のような消費税がかからないものに該当しないかを確認しましょう。
<消費税がかからないもの>
・土地、住宅家賃
・国際線航空運賃
・ギフト券、図書カード、電子マネー
など
(2)値下がりしにくいものか
税率アップ後、売れない状況になれば、需要と供給の関係で値下がりします。
せっかく増税前に購入したのに、結局増税後は値下がりしては返って高く買ったことになるなんてこともあります。
日用雑貨類は危険です。
増税後も値下がりしにくいものにしましょう。
(3)置いておくスペースがあまり必要でないものか
駆け込み購入したもののすぐに使わなければ、どこかに置いておかなくてはなりません。
少しぐらい安く買えたからって、家の中が長期間ダンボールだらけなんて状況はいやですよね。
あまりかさばらないものがいいでしょう。
(4)本当に使うものか
当たり前ですが、使うかどうかわからないものを駆け込みで購入しても、
結局使わなければ無駄遣いということになってしまいます。
使うことが確実なものにしましょう。
消費期限があるものは、それまでに確実に消費するものにしましょう。
(5)前払いの場合は経過措置の対象になっているか
何でも増税前に前払いすればいままでの税率が適用されるかといえばそんなことはありません。
旧税率が適用されるのは、次のようなものに限定されています。
・定期券、回数券、航空機の運賃、レジャー施設などの年間パスポート、映画の前売り券など
回数券を購入せずに、電子マネーにいくらチャージしてもダメです。
電子マネーは使ったときの消費税率が適用になってしまいます。
また、ケーブルテレビの利用料やスポーツジムの会費を半年とか1年分とかを
たとえ消費税5%の金額で前払いしたとしても、
4月以降分は消費税の差額を追加で支払う必要があります。
郵便切手を買いだめしたとしても、ポストに投函したときが4月以降であれば、
差額分の切手を貼り足すことが必要です。
(6)納品が増税前にされるか
いくら増税前に契約して間に合ったと喜んでも、
自動車のように納車までに時間がかかるものは
残念ながらアップ後の税率が適用されてしまいます。
お店に在庫があって増税前までに確実に納品になるものにしましょう。
何でもやりすぎは良くないですよね。
駆け込み購入も、上記を注意しながら「適度に」やっていただきたいと思います。
【投稿者:税理士 米津晋次】